NTT法を廃止したいNTT。廃止を阻止したいKDDI、ソフトバンク、楽天モバイル連合。
いったい何を言ってるの?気になったので調べてみました。
色々な記事を読んでみましたが、読めば読むほど眉間にしわが。難しい・・・。
それでもメモを取って自分なりにわかったことをざっくり書いてみます。
そもそも何で揉めてる?
自民党が防衛費の捻出などを念頭に、政府が持つNTT株の売却を検討していると一部で報道されています。
政府は保有しているNTT株を売却して、防衛費等に充てたいということですが、NTT法のせいでそれができないというのです。
それで、NTT法を廃止したいと言っているのです。
どういうことでしょうか。
NTT法とは?
では「NTT法」とは何でしょう。
1985年に、NTTの前身にあたる電電公社が民営化された際に作られたのがNTT法(日本電信電話株式会社法)という法律。
NTT法には以下の項目が含まれています。
現在、政府が保有するNTT株は約34%といわれています。
売却すると「1/3以上の保有」が崩れるので、売れないのです。
なので、NTT株式を売却するためには、NTT法の改正もしくは廃止が必要になります。
急にNTT法の話題が出てきたのは、政府側の思惑による部分が大きいのです。
ですが、政府の保有株比率を引き下げれば、NTT株を海外資本が買い占め、国の重要インフラである通信を握られる懸念があります。
また、大量の株を売却することによる株価への影響も考えられます。
NTT株が暴落しないように、現状では25年かけて5兆円分を分割しながら売っていく計画になっているそうですが。
25年とは・・・長い。
何を問題視している?
双方の言い分はこうです。
NTTはNTT法を廃止したい
NTTが問題視しているのは以下の通りです。
・研究開発の開示義務があるため、競争力強化にはマイナスであるということ。
・正式な社名である「日本電信電話株式会社」を法律上変更できないこと。
・役員の選任について外国人の登用などに制約が多いこともあり、世界的に最先端で大きなことをするには不利。
この名前に関して、ソフトバンクの宮川社長は、
「名前が変えられないからNTT法をやめたいというのなら、NTTというブランドをソフトバンクに譲っていただきたい。”日本電信電話ソフトバンク”と名乗っても構わない」と言っています。
日本電信電話ソフトバンク!すごい名前だ!
携帯事業のソフトバンクは儲かってますもんね。
親会社のソフトバンクグループは社債を発行しまくって大変ですが。
ちなみに、株式は「ソフトバンクグループ」(銘柄コード9984)と
「ソフトバンク」(銘柄コード9434)と2つ上場しています。
KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは、NTT法の廃止に反対
反対する3社は、
・NTT法を廃止すると、ドコモやNTT東西を一緒にした、巨大な組織ができてしまうのではないか、それによって、NTTが所有する設備に接続する際の料金が上がるのではないか。
・NTTが特別な資産(局舎、電柱、管路など)を守る義務がなくなるので、地方などの条件不利地域におけるサービス維持ができなくなる懸念。
・NTT株式が多数の外国人に保有されることにより、通信インフラの安全保障を損なう懸念。
などを挙げています。
NTT法が廃止され、NTTが自由に通信インフラの運用や価格設定を行なえるようになることを、3社は懸念しているのです。
3社が自前で通信インフラを構築すればよいのでは?という声もありますが、
通信インフラの構築費用は40兆円ということで、この金額を捻出できる企業はありません。
また、固定電話はもう必要ないと思うかもしれませんが、スマートフォンは電波で接続しますが、基地局からは光ファイバー網が使われています。コンビニの販売データは光ファイバー網によるインターネット回線を使っています。
まとめ
まだまだややこしい話はあるのですが、今回の件をおおまかにざっくりまとめてみました。
それでも固い話になってしまいました。
政府とNTTと携帯3社。
これからどうなっていくのでしょう。
お読みいただいた方、ありがとうございました。
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